ドイツ企業がみな、フォルクスワーゲンのように盛んにワークシェアリングをやってきたというわけではない。70年代からワークシェアリングの議論はあったが、それは常に労働組合からの時短を主目的とした要求であって、経営側はむしろ反発してきたのだ。これはドイツでは労働組合が強いことに起因しているのだろう。ワークシェアリングは、結果として生産性を落とす。ほんとうは少ない人員で残業して仕事を片付けたほうが生産性は高いのであり、他の手段があるのならワークシェアリングという方法はとらないであろう。
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実際にワークシェアリングで危機を乗り切り、その後V字回復した企業の例は、ごく少数ではないだろうか。それにもかかわらず、なぜか日本では、2000年代に入ってから、あたかも切り札であるかのようにワークシェアリングに注目が集まったのである。